その光景をじっと観察している視点があった。 息を殺して草むらに潜んでいる。 視点が呟いた。 「あの時計が……」 突然、棗恭介があたりを見回した。 草むらの彼女――西園美鳥が姿を隠すのに間一髪。 (あぶない、あぶない……) 西園美鳥は冷や汗をぬぐう。 しかし――と、彼女は思い出す。 (あれが、棗恭介の能力……まるで、時風瞬の革命装置<レヴォリュートリック>じゃない……!!)
(続)
戻る